第5ターン(大陸歴939年2月第4週)
大陸歴939年2月23日12:00。
ノイエス・ビューレン州ヴェーヴェルスブルク市/イルミン城・地下霊廟。
「……そちらは、お変わりありませんか、従兄弟殿?」
厳粛な静寂に包まれた、地下の玄室。
無数に居並ぶ燭台の列が、浄闇の中に重厚な漆黒の石棺の姿を浮かび上がらせています。その前に佇みつつ、軍服の青年……ライエルン連邦第2代総統ラインハルト・フォン・ヴェーヴェルスブルクは、おだやかな声音で故人に語り掛けました。
黒大理石の棺は美しく磨き上げられており、ぬばたまの光を湛えた表面には、流麗な文字で主の名前が刻まれています。
『TRISTRANT・von・WEWELSBURG』
首都ライエルンジーゲンから南西400キロ、なだらかな丘陵と美しい落葉樹の森が広がるのどかな田園地帯のはずれに、イルミン城は存在しています。ライエルンの城郭建築ではあまり例の無い、三角形の土台を有する城塞は、中世の初め頃、東方から侵入した蛮族に対抗するための砦として基礎が築かれ、その後、数世紀に渡り、増改築と破壊・修復が繰り返されてきました。新しく建てられた部分に組み入れられた旧城壁と、三角形の土地の各頂点に建つ3つの塔がこの城の特徴的な外観です。
大陸歴920年、侵入したゴール・サクソニア連合軍に対し、当時、神聖ライエルン帝国の皇太子の地位にあったトリスタン・フォン・ライエルンは、この地に於いて決戦を挑み、歴史的な大勝利を収めて、祖国の危機を克服しました。後年、クーデターによって父である皇帝オイゲン2世を廃位し、帝政廃止・共和政体移行を宣言、新国家ライエルン連邦の初代総統となった彼は、この地の地名にあやかり、家名を”ヴェーヴェルスブルク”と改めると共に、イルミン城を買い取り、休暇を過ごすための別邸とします。
トリスタンの死後、後継者となったラインハルトは、初代総統の棺を首都から故人の愛したこの地に改葬すると、城をライエルンの”聖地”として親衛隊に厳しく警護させると共に、自身も、多忙な公務の間を縫って、定期的に前任者の墓所に詣で続けているのでした。
「ラインハルト」
亡き従兄弟の墓前に頭を垂れていた総統の背後から、年齢不詳の女の声がかけられました。
ライエルン民族の国家元首かつライエルン民族の最高指導者たる人物を、背後から、しかも、敬称も何も付けずに名前を呼び捨てにする、という不埒千万な闖入者……。しかしながら、離れた位置で総統の身辺警護にあたっていた親衛隊員達は、一言も声を発する事無く、直立不動の姿勢を保ち続けています。
「おや、これは珍しい。お知らせ頂ければ、お迎えに参上いたしましたものを」
背後を振り返るや否や、深々と頭を下げ、さながら、女主人の前で遜る小間使いのように、相手への敬意を示す、ラインハルト総統。その口上を無感動に聞き流しながら、年齢不詳の女……<啓明教会>イルミニーレン派総大主教エーファ・ヴァイスハウプトは、目の前に鎮座する漆黒の石棺に向かって、誰に聞かせるという訳でも無さげに、静かに言葉を発しました。
<啓明教会>は、中央大陸に於いて、教会の数と信者の数の双方に於いて他の追随を許さない大勢力を有する、事実上唯一の世界宗教であり、イルミニーレン派は、ライエルン国内に於いて最大の信徒数を誇る宗派です。その頂点に君臨する、総大主教ヴァイスハウプトは、旧神聖ライエルン帝国時代からライエルン社会に陰然たる影響力を有し、”女教皇”、”ライエルンの影の支配者”等々、敬意と畏れを込めた様々な異名を奉られている人物として知られています。
「トリスタン……愛しき我が同胞(はらから)よ。我が腕より汝を奪いし者共に、今こそ永劫の罰を与えん。黒き太陽の御業に依りて……」
それだけを言い終わると、総大主教は(ラインハルトを顧みる事も無く)踵を返し、地下霊廟を後にします。闇の中に消えていく彼女を無言のまま見送りながら、ラインハルト総統は(心の奥深くに刻んだ)怨念と復讐の想いを新たにしました。
(……承りました、猊下。
必ずや、黒き太陽の秘密を解き明かし、彼の者共を冥府へと叩き落として、亡き従兄弟殿への手向けといたしましょう……それまで、今暫くのご辛抱を)
●今回、結論を出す必要のある議題(第5ターン)
A軍集団の作戦行動方針。
ジーベルト参謀総長より、『A軍集団の作戦行動方針について意見のある者は早急に提出するように』という指示が発出されました。
A軍集団は、”金の場合”に参加する西方総軍の3個軍集団中、質量ともに最強の軍集団であり、その作戦行動方針は、事実上、”金の場合”の基本戦略とイコールであると云っても過言ではないでしょう。当然、プランAを支持する参謀達もプランBを支持する参謀達も、あらゆる手段を用いて自らが支持する作戦案が正式採用となるように注力するものと予想されます。現時点では、前回の定例会議に於いて、親衛隊装甲軍の作戦行動方針についてはプランAに沿った内容とする事が仮決定された流れを受けて、プランAが一歩リードしていると考える者が多い状況ですが、勿論、最終的な結論がどのようなものとなるのか?予断は許されないでしょう。
参謀総長は、前回と同様、意見が纏まらない場合は、職権で決定を下す事も辞さない方針のようです。
●懸案事項の一覧(第5ターン)
(1)全体会議の前に、NPCに面会し、質問したり、交渉を持ち掛けたりする事が出来ます。
対象のNPCは、クロースナー上級少将、フリンゲル少将、ヴェーゼラー少将、グロースファウストSD上級少将の4人です。
なお、4人は多忙であり、複数人に面会を求めた場合、希望通りに面会出来ない可能性があります(いずれか1人に面会を求める場合は必ず面会出来ます)。
(2)全体会議の前に、ジーベルト参謀総長に面会し、質問したり、交渉を持ち掛けたりする事が出来ます。
ただし、質問や交渉の内容は、ラインハルト総統の真意(総統が”金の場合”に何を求めているのか?)に関するものに限られます。それ以外の話題を振られた場合、参謀総長は回答しようとはしません。
この懸案事項の解決にあたる場合、ラインハルト総統が”金の場合”に何を求めているのか?具体的に推理した上で、プレイングに記述して下さい。
(3)既に仮決定が為されている、B軍集団/C軍集団/親衛隊装甲軍の作戦行動方針に対して、改めて意見を述べ、修正を求める事が可能です。
仮決定済みの作戦行動方針の内容については、ゲームサイトをご覧ください。
なお、今回、修正を求める意見が全く無かった場合、又は、参謀達による合議の結果、修正を求める意見が全て否決された場合、当該軍集団(又は親衛隊装甲軍)の作戦行動方針は、仮決定済みの方針が正式な方針として採用される事になります。
(4)総統府より、前回に引き続き、ラインハルト総統の『”金の場合”に於いては、親衛隊装甲軍が重要な役割を果たす事を期待している』という内々の意向が伝達されています。
今回も正式な総統命令ではなく、あくまで個人的な要望というレベルに留まっており、かつ、要求のトーンは、これまでで最も弱いものとなっています。
●マスターより
PBWアライアンス【Reyernland über Alles! シナリオ#1”金の場合”】へようこそ!
本ゲームは、異世界<レーベンスボルン>に存在する軍事国家ライエルン連邦とその西隣に位置するゴール共和国との戦争を題材とする仮想戦記風PBWです。
皆さんには、ライエルン連邦国防軍最高司令部に所属する陸軍参謀本部の参謀将校となり、数か月後に実施される予定の共和国侵攻作戦"金の場合"の作戦計画の立案にあたって頂きます。
ゲームの開催期間は約1年間、ターン数は5回です(なお、ゲーム内では1ターンは約1週間に相当します)。ゲーム期間終了後、制作された全リプライを元に最終的な判定結果を導き出した上で、断章として執筆・公開を予定しています。
本ゲームへの参加にあたっての注意点です。
皆さんの立ち位置は、陸軍参謀本部の作戦課に所属する佐官クラスの参謀将校であり、前線司令部で部隊を直接指揮したり、自ら最前線に立って敵と戦ったりする立場ではありません。
従って、リプライの中で、戦闘や戦場の場面が描かれる事は基本的には無いものとお考え下さい(そもそも、このゲームの対象期間は、最後に制作する予定の断章を除き、ライエルンとゴールとの戦争が始まる数か月前の時期となっています)。
皆さんに行って頂きたいのは、
(1)公開済みのリプライやゲームサイトに掲載されている情報(各ターンの初期情報、戦略マップ、戦力表、各種図表類、ルール、世界設定等)を活用して、オリジナルの作戦案を立案する。
(2)ゲームサイトに掲載されている、NPCが立案した二つの作戦案のどちらかを支持し、正式な作戦計画として採用されるように努力する。
(3)各ターンのシナリオ・オープニングに掲載されている懸案事項に関して、意見を述べ、解決に向けて努力する。
のいすれか、です。
ただし、(3)だけを選択する事は出来ません((3)を選択したい方は、必ず(1)又は(2)と一緒に行って下さい)。
また、(3)については、懸案事項を解決出来なかったとしても、ただちにゲーム上の不利益が発生する訳ではありません。ただ、懸案事項の解決に貢献したと認められた方は、上官や関係者から好感を獲得出来るだけでなく、状況によっては、本国からの増援部隊の来援等、ゲーム上の利益となる事象が発生する可能性もありますので、挑戦してみる価値は十分にあるでしょう。
●前回のプレイングによってもたらされた状況の変化(全体)
・親衛隊装甲軍及び西方総軍直轄部隊の作戦行動方針が仮決定されました。詳細については、ゲームサイトをご覧下さい。
・A軍集団直轄部隊所属の第24装甲軍団が西方総軍直轄部隊に異動となりました。
・C軍集団第1軍所属の第49山岳軍団が西方総軍直轄部隊に異動となりました。
・国内総予備から西方総軍に増派される第102軍団はC軍集団第1軍の所属となりました。
●前回のプレイングによってもたらされた状況の変化(個別)
・パウラ・ヒンデンブルク歩兵少佐
好感度上昇:ヴェーゼラー少将
信頼度上昇:C軍集団司令部
・ヴィルヘルミナ・グレーナー砲兵上級少佐
好感度上昇:グロースファウストSD上級少将
・ヘルミーナ・モルトケ装甲兵中佐
好感度上昇:クロースナー上級少将
信頼度上昇:A軍集団司令部
・エリーシャ・ファルケンハイン歩兵上級中佐
好感度上昇:フリンゲル少将
・ヴィリー・フランツ参謀大佐
好感度上昇:クロースナー上級少将
信頼度上昇:A軍集団司令部
・ヘルムート・ロートシュタット歩兵上級大佐
好感度上昇:クロースナー上級少将
信頼度上昇:A軍集団司令部
●プレイング作成にあたってのヒント
・ラインハルト総統の真意については、第4回のリプライの中で徐々にその輪郭が見えて始めてきたと思います。
ポイントは、『何故、共和国領の南部を戦場にする事を避けたい(=共和国領の南部を、可能な限り、無傷で手に入れたい)、と望んでいるのか?』という点と『何故、共和国領の南部を戦場にする事を避けたい、という思惑を、参謀本部に対してダイレクトに伝えようとしないのか?』という点の2点です。
実の所、この二つは表裏一体の関係にあり、おそらく、どちらか一方の答えを正確に考察する事が出来れば、もう一方の答えもおのずと明らかになるでしょう。これまでのリプライに記述されている情報とゲームサイトに掲載されている情報を突き合わせて、推理してみて下さい。
・今回のオープニング文章、非常に意味深な内容となっていますが、”金の場合”に直接的な関わりがあるとは限りません(勿論、全く無関係という訳でもありませんが)。
なお、<啓明教会>は、中央大陸の各国に於いて広く信仰されている世界宗教(現実世界のキリスト教に相当します)とその教会組織(現実世界のローマ・カトリック教会に相当します)であり、『イルミニーレン派』は、ライエルンに於いて最大の勢力を有する<啓明教会>の宗派です。
・なお、”黒き太陽”については、非常に隠喩めいた表現となっていますが、その正体はオカルト/魔術的な存在では全く無く、現実世界にも存在する科学的事象及びそれを制御するための技術です。
ただし、異世界”レーベンスボルン”に於いては、当該事象については未だ一般には広く知られているとは云えず、制御技術についても研究段階にあります(少なくとも、”金の場合”の作戦発動までの間に、実用化される事はあり得ないでしょう)。
ノイエス・ビューレン州ヴェーヴェルスブルク市/イルミン城・地下霊廟。
「……そちらは、お変わりありませんか、従兄弟殿?」
厳粛な静寂に包まれた、地下の玄室。
無数に居並ぶ燭台の列が、浄闇の中に重厚な漆黒の石棺の姿を浮かび上がらせています。その前に佇みつつ、軍服の青年……ライエルン連邦第2代総統ラインハルト・フォン・ヴェーヴェルスブルクは、おだやかな声音で故人に語り掛けました。
黒大理石の棺は美しく磨き上げられており、ぬばたまの光を湛えた表面には、流麗な文字で主の名前が刻まれています。
『TRISTRANT・von・WEWELSBURG』
首都ライエルンジーゲンから南西400キロ、なだらかな丘陵と美しい落葉樹の森が広がるのどかな田園地帯のはずれに、イルミン城は存在しています。ライエルンの城郭建築ではあまり例の無い、三角形の土台を有する城塞は、中世の初め頃、東方から侵入した蛮族に対抗するための砦として基礎が築かれ、その後、数世紀に渡り、増改築と破壊・修復が繰り返されてきました。新しく建てられた部分に組み入れられた旧城壁と、三角形の土地の各頂点に建つ3つの塔がこの城の特徴的な外観です。
大陸歴920年、侵入したゴール・サクソニア連合軍に対し、当時、神聖ライエルン帝国の皇太子の地位にあったトリスタン・フォン・ライエルンは、この地に於いて決戦を挑み、歴史的な大勝利を収めて、祖国の危機を克服しました。後年、クーデターによって父である皇帝オイゲン2世を廃位し、帝政廃止・共和政体移行を宣言、新国家ライエルン連邦の初代総統となった彼は、この地の地名にあやかり、家名を”ヴェーヴェルスブルク”と改めると共に、イルミン城を買い取り、休暇を過ごすための別邸とします。
トリスタンの死後、後継者となったラインハルトは、初代総統の棺を首都から故人の愛したこの地に改葬すると、城をライエルンの”聖地”として親衛隊に厳しく警護させると共に、自身も、多忙な公務の間を縫って、定期的に前任者の墓所に詣で続けているのでした。
「ラインハルト」
亡き従兄弟の墓前に頭を垂れていた総統の背後から、年齢不詳の女の声がかけられました。
ライエルン民族の国家元首かつライエルン民族の最高指導者たる人物を、背後から、しかも、敬称も何も付けずに名前を呼び捨てにする、という不埒千万な闖入者……。しかしながら、離れた位置で総統の身辺警護にあたっていた親衛隊員達は、一言も声を発する事無く、直立不動の姿勢を保ち続けています。
「おや、これは珍しい。お知らせ頂ければ、お迎えに参上いたしましたものを」
背後を振り返るや否や、深々と頭を下げ、さながら、女主人の前で遜る小間使いのように、相手への敬意を示す、ラインハルト総統。その口上を無感動に聞き流しながら、年齢不詳の女……<啓明教会>イルミニーレン派総大主教エーファ・ヴァイスハウプトは、目の前に鎮座する漆黒の石棺に向かって、誰に聞かせるという訳でも無さげに、静かに言葉を発しました。
<啓明教会>は、中央大陸に於いて、教会の数と信者の数の双方に於いて他の追随を許さない大勢力を有する、事実上唯一の世界宗教であり、イルミニーレン派は、ライエルン国内に於いて最大の信徒数を誇る宗派です。その頂点に君臨する、総大主教ヴァイスハウプトは、旧神聖ライエルン帝国時代からライエルン社会に陰然たる影響力を有し、”女教皇”、”ライエルンの影の支配者”等々、敬意と畏れを込めた様々な異名を奉られている人物として知られています。
「トリスタン……愛しき我が同胞(はらから)よ。我が腕より汝を奪いし者共に、今こそ永劫の罰を与えん。黒き太陽の御業に依りて……」
それだけを言い終わると、総大主教は(ラインハルトを顧みる事も無く)踵を返し、地下霊廟を後にします。闇の中に消えていく彼女を無言のまま見送りながら、ラインハルト総統は(心の奥深くに刻んだ)怨念と復讐の想いを新たにしました。
(……承りました、猊下。
必ずや、黒き太陽の秘密を解き明かし、彼の者共を冥府へと叩き落として、亡き従兄弟殿への手向けといたしましょう……それまで、今暫くのご辛抱を)
●今回、結論を出す必要のある議題(第5ターン)
A軍集団の作戦行動方針。
ジーベルト参謀総長より、『A軍集団の作戦行動方針について意見のある者は早急に提出するように』という指示が発出されました。
A軍集団は、”金の場合”に参加する西方総軍の3個軍集団中、質量ともに最強の軍集団であり、その作戦行動方針は、事実上、”金の場合”の基本戦略とイコールであると云っても過言ではないでしょう。当然、プランAを支持する参謀達もプランBを支持する参謀達も、あらゆる手段を用いて自らが支持する作戦案が正式採用となるように注力するものと予想されます。現時点では、前回の定例会議に於いて、親衛隊装甲軍の作戦行動方針についてはプランAに沿った内容とする事が仮決定された流れを受けて、プランAが一歩リードしていると考える者が多い状況ですが、勿論、最終的な結論がどのようなものとなるのか?予断は許されないでしょう。
参謀総長は、前回と同様、意見が纏まらない場合は、職権で決定を下す事も辞さない方針のようです。
●懸案事項の一覧(第5ターン)
(1)全体会議の前に、NPCに面会し、質問したり、交渉を持ち掛けたりする事が出来ます。
対象のNPCは、クロースナー上級少将、フリンゲル少将、ヴェーゼラー少将、グロースファウストSD上級少将の4人です。
なお、4人は多忙であり、複数人に面会を求めた場合、希望通りに面会出来ない可能性があります(いずれか1人に面会を求める場合は必ず面会出来ます)。
(2)全体会議の前に、ジーベルト参謀総長に面会し、質問したり、交渉を持ち掛けたりする事が出来ます。
ただし、質問や交渉の内容は、ラインハルト総統の真意(総統が”金の場合”に何を求めているのか?)に関するものに限られます。それ以外の話題を振られた場合、参謀総長は回答しようとはしません。
この懸案事項の解決にあたる場合、ラインハルト総統が”金の場合”に何を求めているのか?具体的に推理した上で、プレイングに記述して下さい。
(3)既に仮決定が為されている、B軍集団/C軍集団/親衛隊装甲軍の作戦行動方針に対して、改めて意見を述べ、修正を求める事が可能です。
仮決定済みの作戦行動方針の内容については、ゲームサイトをご覧ください。
なお、今回、修正を求める意見が全く無かった場合、又は、参謀達による合議の結果、修正を求める意見が全て否決された場合、当該軍集団(又は親衛隊装甲軍)の作戦行動方針は、仮決定済みの方針が正式な方針として採用される事になります。
(4)総統府より、前回に引き続き、ラインハルト総統の『”金の場合”に於いては、親衛隊装甲軍が重要な役割を果たす事を期待している』という内々の意向が伝達されています。
今回も正式な総統命令ではなく、あくまで個人的な要望というレベルに留まっており、かつ、要求のトーンは、これまでで最も弱いものとなっています。
●マスターより
PBWアライアンス【Reyernland über Alles! シナリオ#1”金の場合”】へようこそ!
本ゲームは、異世界<レーベンスボルン>に存在する軍事国家ライエルン連邦とその西隣に位置するゴール共和国との戦争を題材とする仮想戦記風PBWです。
皆さんには、ライエルン連邦国防軍最高司令部に所属する陸軍参謀本部の参謀将校となり、数か月後に実施される予定の共和国侵攻作戦"金の場合"の作戦計画の立案にあたって頂きます。
ゲームの開催期間は約1年間、ターン数は5回です(なお、ゲーム内では1ターンは約1週間に相当します)。ゲーム期間終了後、制作された全リプライを元に最終的な判定結果を導き出した上で、断章として執筆・公開を予定しています。
本ゲームへの参加にあたっての注意点です。
皆さんの立ち位置は、陸軍参謀本部の作戦課に所属する佐官クラスの参謀将校であり、前線司令部で部隊を直接指揮したり、自ら最前線に立って敵と戦ったりする立場ではありません。
従って、リプライの中で、戦闘や戦場の場面が描かれる事は基本的には無いものとお考え下さい(そもそも、このゲームの対象期間は、最後に制作する予定の断章を除き、ライエルンとゴールとの戦争が始まる数か月前の時期となっています)。
皆さんに行って頂きたいのは、
(1)公開済みのリプライやゲームサイトに掲載されている情報(各ターンの初期情報、戦略マップ、戦力表、各種図表類、ルール、世界設定等)を活用して、オリジナルの作戦案を立案する。
(2)ゲームサイトに掲載されている、NPCが立案した二つの作戦案のどちらかを支持し、正式な作戦計画として採用されるように努力する。
(3)各ターンのシナリオ・オープニングに掲載されている懸案事項に関して、意見を述べ、解決に向けて努力する。
のいすれか、です。
ただし、(3)だけを選択する事は出来ません((3)を選択したい方は、必ず(1)又は(2)と一緒に行って下さい)。
また、(3)については、懸案事項を解決出来なかったとしても、ただちにゲーム上の不利益が発生する訳ではありません。ただ、懸案事項の解決に貢献したと認められた方は、上官や関係者から好感を獲得出来るだけでなく、状況によっては、本国からの増援部隊の来援等、ゲーム上の利益となる事象が発生する可能性もありますので、挑戦してみる価値は十分にあるでしょう。
●前回のプレイングによってもたらされた状況の変化(全体)
・親衛隊装甲軍及び西方総軍直轄部隊の作戦行動方針が仮決定されました。詳細については、ゲームサイトをご覧下さい。
・A軍集団直轄部隊所属の第24装甲軍団が西方総軍直轄部隊に異動となりました。
・C軍集団第1軍所属の第49山岳軍団が西方総軍直轄部隊に異動となりました。
・国内総予備から西方総軍に増派される第102軍団はC軍集団第1軍の所属となりました。
●前回のプレイングによってもたらされた状況の変化(個別)
・パウラ・ヒンデンブルク歩兵少佐
好感度上昇:ヴェーゼラー少将
信頼度上昇:C軍集団司令部
・ヴィルヘルミナ・グレーナー砲兵上級少佐
好感度上昇:グロースファウストSD上級少将
・ヘルミーナ・モルトケ装甲兵中佐
好感度上昇:クロースナー上級少将
信頼度上昇:A軍集団司令部
・エリーシャ・ファルケンハイン歩兵上級中佐
好感度上昇:フリンゲル少将
・ヴィリー・フランツ参謀大佐
好感度上昇:クロースナー上級少将
信頼度上昇:A軍集団司令部
・ヘルムート・ロートシュタット歩兵上級大佐
好感度上昇:クロースナー上級少将
信頼度上昇:A軍集団司令部
●プレイング作成にあたってのヒント
・ラインハルト総統の真意については、第4回のリプライの中で徐々にその輪郭が見えて始めてきたと思います。
ポイントは、『何故、共和国領の南部を戦場にする事を避けたい(=共和国領の南部を、可能な限り、無傷で手に入れたい)、と望んでいるのか?』という点と『何故、共和国領の南部を戦場にする事を避けたい、という思惑を、参謀本部に対してダイレクトに伝えようとしないのか?』という点の2点です。
実の所、この二つは表裏一体の関係にあり、おそらく、どちらか一方の答えを正確に考察する事が出来れば、もう一方の答えもおのずと明らかになるでしょう。これまでのリプライに記述されている情報とゲームサイトに掲載されている情報を突き合わせて、推理してみて下さい。
・今回のオープニング文章、非常に意味深な内容となっていますが、”金の場合”に直接的な関わりがあるとは限りません(勿論、全く無関係という訳でもありませんが)。
なお、<啓明教会>は、中央大陸の各国に於いて広く信仰されている世界宗教(現実世界のキリスト教に相当します)とその教会組織(現実世界のローマ・カトリック教会に相当します)であり、『イルミニーレン派』は、ライエルンに於いて最大の勢力を有する<啓明教会>の宗派です。
・なお、”黒き太陽”については、非常に隠喩めいた表現となっていますが、その正体はオカルト/魔術的な存在では全く無く、現実世界にも存在する科学的事象及びそれを制御するための技術です。
ただし、異世界”レーベンスボルン”に於いては、当該事象については未だ一般には広く知られているとは云えず、制御技術についても研究段階にあります(少なくとも、”金の場合”の作戦発動までの間に、実用化される事はあり得ないでしょう)。